【日々の療育より】なぜ、私たちは1時間ずっと「お子様の隣」を離れないのか
2026/04/07
「集団の中だと、うちの子の様子がなかなか見えにくい…」
「先生は忙しそうで、細かい変化まで気づいてもらえているのかな?」
そんな不安を感じたことはありませんか? 私たちの施設では一回の療育中、スタッフが1時間ずっとお子様のすぐ隣に座り、マンツーマンで向き合うスタイルを貫いています。
小集団での3、4名のグループで療育をする場面でも担当者がしっかりと隣についた形で支援を行っています。
今日は、私たちがなぜそこまで「距離感」にこだわるのか、その思いをお話しします。
集団保育では見過ごされがちな「0.5秒のサイン」
集団の中では、どうしても「クラス全体を安全に進めること」が優先されます。そのため、一人ひとりのお子様が発する微細な変化は、どうしても見過ごされてしまいがちです。
しかし、発達に特性のあるお子様にとって、その『「微細な変化」こそが、最も重要なコミュニケーション』です。
・視線のわずかな動き: 「あ、あっちの道具が気になるな」という好奇心の芽生え。
・表情の小さな変化: 「やってみたいけど、少し怖いな」という葛藤。
・小さなつぶやき: 言葉になる手前の、言葉で伝えられない、心の奥からのメッセージ。
私たちは隣に座ることで、これらのサインを逃さずキャッチします。
「隣」にいるからこそできる最高のタイミングでの声掛け
療育において大切なのは、お子様の心が動いた「その瞬間」に適切なフィードバックをすることです。
例えば、お子様が自分でボタンを留めようとしてあと一歩で手が止まった時、少し離れた場所にいたら「頑張って!」と声をかけるだけかもしれません。
でも、隣にいれば分かります。 「左手の角度が少し難しいんだな」と気づき、そっと手を添える。 「できた!」という瞬間に、目を見て一緒に喜ぶ。
この「1秒も見逃さない距離」があるからこそ、お子様は「自分の気持ちを分かってもらえた!」という安心感を得て、次のステップへ進む自信を育めるのです。
親御さんへのメッセージ:一秒も見逃さない支援を
私たちがお預かりするのは、単なる「1時間」ではありません。 お子様が発信している「小さなSOS」や「やりたい!」というキラキラした気持ちを、一秒も見逃さないための「濃密な1時間」です。
「言葉にはならないけれど、伝えてくれている気持ち」を、私たちと一緒に見つけていきませんか?
私たちはこれからも、お子様のいちばん近い場所で、その成長の瞬間に寄り添い続けます。

